DSpace
English 日本語

Tokyo Keizai University Institutional Repository >
研究指導 Research Guidance >
懸賞論文 Prize Essay >
みずほ学術振興財団懸賞論文 >

このアイテムの引用には次の識別子を使用してください: http://hdl.handle.net/11150/1167

タイトル: リスクマネーをいかに育成するか
著者: 大阿久, 洋子
藤田, 将誌
OOAKU, Yoko
FUJITA, Masashi
抄録: 本稿では、リスク・マネーを企業リスクの高い成長産業における資金調達であると捉え、わが国の金融システムの特徴に基づいた形でのリスク・マネー供給を提案する。わが国の金融システムは、銀行中心の間接金融を主体としている。その中で家計は金融資産の多くを、預貯金として保有している。預貯金は銀行にとって負債であり、運用リスクを一手に銀行が引き受けているため、リスクの大きな貸出を行うことは難しい。しかし、成長産業の多くはベンチャー企業であり、事業に大きなリスクを伴う。そして、直接金融が未発達なわが国の金融市場から直接資金を調達することも困難である。また、経済の先行きが不透明な現在、家計の資産がリスクの大きい直接金融市プ場に向かうとは考えにくい。そのため、銀行を中心とした間接金融を主体としながらも、成長産業へのリスク・マネー供給を実現する必要がある。従来のコーポレート・ファイナンスは、信用力の高い企業であれば低コストで迅速に資金調達ができる融資形態であり、成長産業の企業の資金調達は困難である。そのため、企業の信用力や担保に依存しないプロジェクト・ファイナンスを取り入れることが期待される。プロジェクト・ファイナンスとコーポレート・ファイナンスはそれぞれ違った特徴があり、適応する場面が異なる。そのため、経済や企業の状況により適した融資形態を選択していくことが大切である。事業の集合体である企業全体を判断している銀行が、ひとつのプロジェクトの審査をできないということはない。銀行の役割の大きいわが国だからこそ、現在の金融システムを生したプロジェクト・ファイナンスによる成長産業への融資を、積極的に拡大していくべきであると考えられる。
主題: 安田行宏
出典: みずほ学術振興財団懸賞論文
発行日: 2005年
出版者: みずほ学術振興財団
注記: 指導教員:安田行宏(経営学部)みずほ学術振興財団懸賞論文 第46回(2005)佳作
URI: http://hdl.handle.net/11150/1167
出現コレクション:みずほ学術振興財団懸賞論文

このアイテムのファイル:

ファイル 記述 サイズフォーマット
MGR-46.pdf1.37 MBAdobe PDF見る/開く

このリポジトリに保管されているアイテムは、他に指定されている場合を除き、著作権により保護されています。

 

Valid XHTML 1.0! Powered by DSpace Software Copyright © 2002-2007 MIT and Hewlett-Packard