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http://hdl.handle.net/11150/11501
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タイトル: | 大学の大学生による小学生のための学童保育 |
著者: | 稲田, 創 早川, 優毅 三井, 涼太 佐々木, 陸人 INADA, So HAYAKAWA, Yuki MITSUI, Ryota SASAKI, Rikuto |
抄録: | 日本では、一人親家庭における相対的貧困の割合が過半数を超え、O E C D 加盟国で最も高くなっている。
貧困は子供の教育機会の制約となり、子供の、進路に影響を与える。
結果、子供の生涯賃金にも差が生じ、その子供にも教育を提供できないという、貧困の連鎖が起こっているのだ。我々は貧困層への教育支援に力を入れるべきだと考えた。
我々は教育の中でも、学力に差が生じる小学校4 年生ごろを重視した。この時期は、下校時間が早く、親の時間的な負担の増加する時期でもある。その両面を補う役割として我々は学童施設に注目した。
学童の現状としては「人」「金」「場所」の問題がある。「人」の問題は学童を運営する管理者と子供の世話をする指導員両方の不足。「金」の問題は利用者から料金を多く(徴収できない上に)とらないうえに、国からの補助金も少ないことによる資金の不足。小学校併設の学校内学童施設はすでに飽和状態であり、新しく新設できないという「場所」の問題がある。以上より、我々は貧困家庭への学校外教育を充実させるために「人」「金」「場所」問題の改善された貧困者がより利用しやすい学童を作り出そうと考えた。
我々の提案である『大学とSB 法人による学童保育プロジェクト』は大学を舞台とする新しい学童保育事業である。本提案の特徴としては、以下の4 点である。第1に、貧困層の経済的負担軽減を目的とした、一定所得までは料金が割り引かれる料金設定。第2 に大学施設と大学生の活用である。大学は設備として十分整っているうえに、空き教室が増える時間と学童の運営時間と一致する。また、大学生に講義の一環として学習指導員として登用し、仕事としてではなく自身への教育、単位取得の過程として参加してもらい人件費を発生させず運営を行う。
第3 に大学側がプロジェクトを作成し、公募でソーシャルビジネスに興味のあるSB 法人を募ることである。SB 法人には設立資金の提供と企画立案、大学側には学生の実践前教育と指導員管理施設の管理をそれぞれ担ってもらう。
第4 に提供サービスが多様な点である。託児のみを行う「託児コース」、10 歳の壁のような学習面での躓きを助ける「基礎学習コース」、その大学にしか提供できない教育を行う「大学特別コース」、運営者が自由に特徴的なサービスを提供できる「運営者特別コース」の4 つのコースを利用者が選択できる。
本学童施設が、貧困世帯の子供に不足している小学4年生前後の時期における良質な学校外教育サービスを充実させ、教育格差が是正されるだけでなく、貧困の連鎖が断ち切られる一助となることを期待する。 |
主題: | 石川雅也 |
出典: | 日銀グランプリ |
発行日: | 2019年 |
出版者: | 日本銀行 |
注記: | 指導教員:石川雅也(経済学部) 日銀グランプリ第15回(2019)最優秀賞 外部リンク先:日本銀行・日銀グランプリHP |
外部リンク: | https://www.boj.or.jp/announcements/release_2019/data/rel191227a1.pdf https://www.boj.or.jp/announcements/release_2019/data/rel191227a2.pdf |
URI: | http://hdl.handle.net/11150/11501 |
出現コレクション: | 日銀グランプリ
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