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Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/11150/1166

Title: 日本経済の競争力について
Other Titles: 中小企業の競争力強化と金融機関の規制の関係性:中小企業向貸出の実証分析
Authors: 山田, 佳美
YAMADA, Yoshimi
Abstract: 現在、日本経済は不安定期にある。金融危機から派生した景気低迷は、アジア諸国の台頭による輸出増加によって回復していたが、円高の影響や競争の激化などにより、回復幅は鈍化している。そのような浮き沈みの激しい不安定な経済状況の中で、日本経済が競争力を身につけ成長するために重要な存在が中小企業である。中小企業は、高い技術を持って積極的に新市場の開拓を行っており、その存在感はましている。しかし中小企業は、我が国において信用力や資本が乏しく、設備投資や運転資金において金融機関との取引が必要になる。近年、設備投資の減少などから金融機関の中小企業向け貸出は減少していたが、低下傾向にあった設備投資や運転資金の需要は2009年に入ってから足元で上昇しており、「新製品・製品高度化」を目的とした将来の成長に向けた投資を考えている中小企業は多い。そのため、今後資金需要が増加する可能性は高い。そんな中、金融危機の反省からBIS規制の強化が行われることになった。過去にBIS規制が強化された時、日本の金融機関は基準を満たすために貸出を減少させ、国債保有を増加させたと言われている。そのためBIS規制が強化される場合、資金需要が今後増加しても、金融機関がそれに応えることが難しくなる可能性がある。実際に実証研究を行った結果、①貸出や国債はBISと深い関係にあり、②貸出と国債は代替関係にあることがわかった。このことから、今後規制強化によって、企業側の資金需要の増加に対応できなくなるだけでなく、金融機関自体の存続にも影響を与える可能性がある。そのため金融機関は、海外進出をする中小企業への多面的な支援を行い、中小企業の成長を通して利益を確保し、自己資本を蓄えることが必要となると考える。中小企業の躍進を通して日本経済の競争力が強化し、成長するためにも、金融機関は黒子的な存在としてサポートすることが求められる。
Keywords: 安田行宏
journaltitle: みずほ学術振興財団懸賞論文
Issue Date: 2011
Publisher: みずほ学術振興財団
Description: 指導教員:安田行宏(経営学部)みずほ学術振興財団懸賞論文 第52回(2011)佳作
URI: http://hdl.handle.net/11150/1166
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